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インバウンドマーケティングの特徴と事例

マーケティング関連の仕事をしているという方なら「インバウンドマーケティング」という言葉は馴染み深いかもしれません。 しかし、これまであまりマーケティングに関わってこなかったという方は、「インバウンドマーケティング」という言葉を聞いてもこれがどのようなマーケティング手法なのか?ということは想像できないのでしょう。 そこでこの記事ではこれまであまりマーケティングに関わってこなかったという方でもわかりやすように「インバウンドマーケティング」について解説します。 これからマーケティング関連の仕事につこうと考えている方は必見です。

インバウンドマーケティングとは、顧客の関心を引きつける手法

「インバウンドマーケティング」とは一言でいうと、顧客になる可能性のある人の関心を引きつけることによって、新規の顧客を獲得するマーケティング手法のこと。 具体的には、
  • SEO対策コンテンツ
  • ブログ
  • TwitterやInstagram、TikTokなどのSNS
  • 動画
といった、コンテンツを作り発信することでユーザーから関心を持ってもらい、顧客につなげることです。

インバウンドマーケティングと対になる「アウトバウンドマーケティング」とは?

インバウンドマーケティングに対する定義として、「アウトバウンドマーケティング」というものがあります。 アウトバウンドマーケティングとは、
  • ダイレクトメール
  • 訪問販売
  • 新聞広告
  • WEBバナー
といった方法で、積極的に商品やサービスを売り出していくことです。 現在マーケティング手法は「アウトバウンドマーケティング」から「インバウンドマーケティング」に移行しつつあります。

主流がアウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングに移行している理由

アウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングに移行している理由は、インターネットサービスとスマートフォンの発展による消費者行動の変化です。 この数年で、TwitterやInstagram、YouTube、TikTok、といったSNSサービスが発展してきました。またスマートフォンの普及率が75%(総務省 情報通信白書(http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252110.html)より)を超えました。 これらによって起きた消費者行動の変化は「情報収集手段の変化」です。 スマートフォン・SNSが発展する以前、消費者が商品やサービスについて知るのは、TVやラジオ、新聞・雑誌が主でした。 そのため、これらの媒体に積極的に広告を出向する「アウトバウンドマーケティング」をすることで大きな効果が得られることが出来たのです。 しかし、スマートフォン・SNSの発展によって、消費者は多くの情報に簡単にアクセスができるようになります。 これによって、
  • 消費者が実際に使ってみた口コミ
  • WEBコンテンツやインフルエンサーが紹介しているのを見て購入
  • 競合商品を検索、比較
するようになりました。 そのため、押し売りのような「アウトバウンドマーケティング」だけでは効果が期待できなくなっています。 そのため「インバウンドマーケティング」が注目されているのです。

インバウンドマーケティングの4つの段階

インバウンドマーケティングでは、消費者の商品に関する関心ごとに、「アトラクト」「コンバート」「クローズ」「ディライト」の4つの段階に分けて考えます。 それぞれ簡単に解説します。

潜在顧客を集める「アトラクト」

「アトラクト」段階では、主に潜在顧客の中から、見込み顧客になる可能性が高い顧客を集める段階です。 ブログやSNSなどを上手く活用して、潜在顧客が欲している情報を伝えることで、それらの訪問者を集めるようにしましょう。

潜在顧客から見込み客へ「コンバート」

「コンバート」段階は、アトラクトで集めた消費者を、見込み客に転換させることを狙います。そのためには、顧客ごとに適ししたアプローチを行う必要があります。 アトラクトで集めた消費者を、ランディングページや、エントリーフォームなどを通じて顧客情報の収集・分析、そしてアプローチを行いましょう。

見込み客から顧客へ「クローズ」

「クローズ」段階では、コンバートで見込み顧客を顧客に転換することを目指します。見込み顧客にたいしてより個々の顧客にあった情報を提供することで、商品やサービスの理解を深めて、購入を促します。

顧客が顧客を作る段階を目指す「ディライト」

ディライトでは顧客に推薦者を意味する「プロモーター」になってもらうことを目指しましす。 商品やサービスの提供、消費者に利用方法や活用情報の提供、アフターサービスなどによって満足度を高めることで、長期的な関係だけでなく、顧客が知り合いに商品を紹介することで顧客を獲得できる状況を作ります。 そのために、ソーシャルメディアやWEBサイト、メールなどを活用して顧客満足度を高めることを目指しましょう。 消費者の商品に関する関心を元に定義された4つの段階について紹介してきました。これらはどれか一つだけ強化しても大きな効果は得られません。 全体を見ながら4つの段階全てにおいて対策を行うようにしましょう。

インバウンドマーケティングの事例

では実際インバウンドマーケティングを行った事例にはどのようなものがあるのでしょうか? インバウンドマーケティングの事例について紹介します。

ブログを立ち上げお問い合わせ件数が5倍に

「株式会社ガイアックス」は、インバウンドマーケティング支援を行っている企業です。 インバウンドマーケティングとしてブログを立ち上げる以前、問い合わせ件数が30〜40件程度と伸び悩んでいました。 また、ノウハウの見える化を行うことで説得力をあげ、コンペでの勝率を上げるためという理由もありブログを立ち上げノウハウを発信し始めました。 その結果、月間30件前後で伸び悩んでいた問い合わせ数は月間150件程度まで飛躍的に伸びたそうです。 (参考:https://liskul.com/wm_int_gai150-4622

飲料商品によく合うレシピを紹介し商品情報へ誘導

キリンは、インバウンドマーケティングとして、キリンが販売するビールや紅茶によく合う料理のレシピを紹介する「キリンレシピノート」というサイトを運営しています。 このサイトを見た消費者が商品情報への移動、購入をすることを狙ったマーケティング戦略といえるでしょう。 実際に多くのファンの獲得、商品購入促進につながっていると思われます。

効果をきちんと測定しながら適切なインバウンドマーケティングを

ということで、インバウンドマーケティングの特徴と事例について紹介してきました。 インバウンドマーケティングは、その特徴から施策を行っていすぐに大きな効果がみえるというようなものではありません。 そのため、長期的に見ながら、施策の効果がきちんと出ているかを随時確認しながら効果的なマーケティングを行うようにしましょう。

ライター

Roku WEBライター・カメラマン。 大学を休学して日本や海外など多拠点生活を送るフリーランス。ライター業の他にカメラマンとしてInstagram運用やプロフィール写真の撮影。イベント撮影などの経験もあり。

ライタープロフィール

勝原 潤
勝原 潤株式会社ウィニングフィールド 代表取締役
富山県出身。通信機器の販売代理店~エンタメ・雑誌・広告業界~外資系広告代理店のデジタルマーケティング部を経て起業に至る。現在は中小企業・店舗、物販通販事業者、個人事業主を中心にWebの広告運用代行事業やWebコンサルティングとWebマーケター養成講座の開講、動画コンテンツ販売などを展開中。

<認定資格>
Yahoo!リスティング広告認定プロフェッショナル
Google Partner(Google AdWords 認定資格)
Googleインドアビューセールスパートナー

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