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【メリット・デメリットなども解説】ウェブ広告の事例をご紹介します!

テレビや新聞など、マス系の広告に代わって主流になってきたウェブ広告。市場はすでに1兆円を超え、2兆円突破のきざしも現れているなど、成長の著しい分野です。ウェブ広告を上手く使いこなせれば、広告コストを抑えながら企業の収益は大幅に向上します。 しかしいざウェブ広告を運用するとなると、いろいろな課題が見えてきます。特にウェブ広告の特性や商材ごとの向き・不向きを知っておかないと、「投資しているのに成果が出ない・・・」といった悩みに直面してしまうことも。そこで今回はウェブ広告とはそもそも何か、そしてメリット・デメリットや向いている商材、実際の活用事例もご紹介していきます。 「ウェブ広告運営に課題があって成果が出せず、困っている・・・」という企業担当の方は課題解決の参考になるので、ぜひ最後までお読みください。

そもそもウェブ広告とは

そもそもウェブ広告とは何でしょうか。結論から言ってしまうと、ウェブ広告はインターネット上で提供される広告すべてを指します。 従来の広告と言えば、テレビで自社商品やサービスを宣伝したり、新聞で枠を購入して宣伝したりする広告スタイルが一般的でした。しかしこういったマス系の広告は、ターゲットユーザーでない方にも広告が提供されてしまうので「コンバージョン」においては非効率で、コストも大量にかかってしまうなどの弱点を抱えていました。 こういった問題を解決したのがウェブ広告です。「リスティング広告」などを始めとするウェブ広告は、マス広告と比較して効率的なマーケティングが可能になり、コストを抑えられます。 例えばターゲットユーザーが「20代サラリーマン、ITに興味があり、ビジネスで活かせるIT知識を身につけて実践したい」という属性を持っている場合、その属性の方へ向けて自社の商品やサービスを宣伝できます。このようにピンポイントにターゲットユーザーに向けた広告配信ができるのが、ウェブ広告のメリットです。 またターゲットユーザーにピンポイントに配信される広告を出せば、ターゲットユーザー以外のユーザーに無駄に広告を配信してしまうデメリットを減らせます。またウェブ広告と言ってもアプローチはさまざまで、低コストで利用できるツールが多く、中には無料で宣伝ができるツールもあります。 こういった点から、マス系広告に比べてウェブ広告は圧倒的に無駄な経費を削減して広告を出せます。

ウェブ広告のメリット・デメリットと向いている商材

ウェブ広告を運用する場合は、そのメリットやデメリット、そして向いている商材について知識を身につけておくと安心です。

ウェブ広告のメリット

ウェブ広告のメリットは先ほどもお伝えしたとおり、効率的な宣伝をコストを抑えながらできるようになることです。またその他にも、ウェブ広告にはメリットがあります。 まずウェブ広告を行うツールは豊富で、自社のマーケティングに合ったものを選べる点です。ウェブ広告の黎明期はリスティング広告が主なツールでしたが、今では「コンテンツマーケティング」として自社ブログを運営して宣伝を行う方法や、「SNS」で広告を配信する方法も存在します。 例えば「長期間集客を行い、自社の商品やサービスの宣伝を行いたい」という場合は自社ブログを、「自社のファンを増やして拡散も狙いたい」という場合はSNS広告を選べば、効果的なマーケティングが可能になります。さらにウェブ広告は連携させると効果が高まるので、複数のツールを運営する余裕がある場合は1つではなく、いくつかウェブ広告ツールを併用するのがおすすめです。 さらに「PDCAサイクル」を回しやすいのも、ウェブ広告のメリットです。 例えばまずは計画をもとにリスティング広告を出して、数か月後ウェブブラウザー経由で分析ツールを使って効果を測定します。そして問題がある箇所や伸びしろのある個所などを改善点として洗い出して、次の計画でさらに効果が挙がるように調整を行いまたリスティング広告を出す、といった一連の流れを実現できます。 PDCAサイクルを回せばウェブ広告の効果をさらにアップさせられるし、問題があった個所を適切に修正可能になります。このように確実に宣伝効果が出るように広告のブラッシュアップができるのも、ウェブ広告のメリットです。

ウェブ広告のデメリット

ウェブ広告にはデメリットもあります。 まず、ウェブマーケティングに対する知識や技術がないと、効果的な広告運用が難しい点です。 まず各広告ツールのターゲットユーザー設定は、「こういったユーザーが自社のターゲットユーザーで、こういう属性だ」というのを明確にした上で、そのターゲットユーザーに合った設定を行う必要があります(自動でターゲットユーザー設定をしてくれるウェブ広告もありますが、分析データ閲覧に制限があるなど弱点もあります)。また運用後の効果測定には、「PV(広告の総閲覧数)」や「広告クリック後のウェブサイトからの「直帰率(広告遷移先の宣伝ページを1ページだけ見てウェブサイトを離脱した割合)」」など、マーケティング用語を理解した上で、必要な指標を確認して問題を洗い出す力も必要です。 このようにウェブマーケターとして知識や技術がない状態で何となくウェブ広告を運用しても、効果的なマーケティングはできません。 またウェブ広告は鮮度が重要で、例えば数か月何もしないで広告を配信しっぱなしにすると、他広告に埋もれて表示されにくくなったりします。ウェブ広告を出す場合は、適切なPDCAサイクルを回しながら広告の内容を都度変更し、鮮度を保つこともポイントです。

ウェブ広告が向いている商材

ウェブ広告が向いている商材は、利用するウェブ広告ごとに違います。 例えば大手SNSの「Instagram」で広告を出す場合は、コスメやグルメなど、「インスタ映え」しやすい商材が向いています。また動画広告は、写真やテキストでは魅力が伝わりにくい日用品やアプリなどの宣伝に向いています。 他にもツールごとに利用者層が違う場合などもあるので、ウェブ広告を出す際は細かいところにも注意して、しっかりしたマーケティング戦略を立てましょう。

ウェブ広告の成功・失敗事例を少しご紹介

ここで少し、ウェブ広告の成功事例と失敗事例をご紹介したいと思います。 まずは成功事例からです。某大手菓子メーカーでは、おいしいのに売れないというお菓子を、あえて売れないので購入に協力して欲しい、という体でマーケティングを行っています。 売れないことを武器にし、販促を行う斬新な手法は人気を集めました。このように切り口を上手く考えれば、ターゲットユーザーに注目してもらえるウェブ広告を出せます。 次に失敗事例です。ある企業はリスティング広告を配信して新商品の販促を行いましたが、予算を極端に削減して広告配信しました。するとほとんど広告が表示されず、上手くコンバージョンにつなげることができなくなってしまいました。 このように予算設定などを適切に行わないと、いくらコストを抑えて広告を打てると言っても失敗する可能性もあります。予算は削るのではなく、「ターゲットユーザーに応じた適切な金額で広告を出稿する」意識を忘れないようにしましょう。

ウェブ広告の事例6つ

ここからは、各ツールごとにウェブ広告の事例をご紹介していきます。

リスティング広告

引用:パナソニック公式サイト リスティング広告は「Google」などの検索エンジンにテキストや画像で広告を表示することです。ウェブ広告の黎明期から使われており、今でも有効なウェブ広告です。 例えばある提示会などの企画企業では、ラーメンに関するイベントの集客にリスティング広告を活用しました。すると集客数が当初想定の1.5倍になるという大きなマーケティング効果を上げました。 またある大手電機メーカーでは、リスティング広告を出したものの上手く購入相談件数が増えずに困っていました。そこでアカウントを再構築し、広告クリック後の「LP」も訴求効果が高まるように改善を行いました。すると購入相談件数が1年で約2.5倍に増加したそうです。 このようにPDCAサイクルを上手く回しながら効果的な運用を行うと、リスティング広告は大きな成果を挙げられます。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は企業サイトや一般人のブログなどに自社バナーなどを掲載する広告で、仕事上インターネットで調べ物をしている場合は毎日目にする方も多いと思います。リスティング広告サービスではディスプレイ広告も抱き合わせで提供しているところも多く、「Google広告」や「ヤフープロモーション広告 」などが代表的です。 ある育毛剤販売のECサイトを経営している企業では、新商品が売れずに困っていました。そこでリスティング広告に代わりディスプレイ広告に集中し、競合がなるべく少ない市場でマーケティングできるように戦略を立てました。すると以前は届かなかった「CPA(1人当りのコンバージョンにかかった単価)」目標を無事達成しました。 またあるおもちゃの買取企業では、キーワード再設定や「リマーケティング(広告を以前閲覧したユーザーに再表示する手法)」など、ディスプレイ広告を改良することで、コンバージョン率がアップしました。 このようにキーワードやリマーケティング設定を適切に行えば、一度離脱したユーザーなどにもマーケティングができるのがディスプレイ広告です。

アドネットワーク広告

アドネットワーク広告とは、ウェブコンテンツがネットワークとして集まっている広告サービスのことです。アドネットワーク広告を使えば、1つ1つのコンテンツ運営企業などに掲載のお願いをしなくても、自社広告をネットワーク提携先に配信してくれます。多種多様化したウェブ広告管理の解決策として普及し、今では一般的な広告ツールとなっています。 ちなみにアドネットワークをさらに便利にしてくれるツールに「DSP(Demand Side Platform)」があります。DSPを使うと、半自動的にターゲットユーザーに最適な広告を、アドネットワーク広告で出せるようになります。アドネットワークの広告費用を適切にして管理を簡単にしたいならば、DSPもしっかり活用しましょう。 あるデータ調査会社では、企業の導入事例が少なかった時代にアドネットワークで広告を配信するようにしました。するとコンバージョンやページビュー数などが大幅に増加しました。またある古着・アンティークなどの取り扱い企業では、アドネットワーク広告でリマーケティングを行い、逃げた顧客のすくい出しを上手く行っています。 アドネットワーク広告ではさまざまな提携先へ自動で広告が配信されるので、広告効果が高くなります。ただしサービスをきちんと検討しないとアダルトサイトなど、思わしくない先へ広告が配信されてしまう危険性もあるので注意しましょう。

動画広告

引用:Oisix公式サイト 動画広告は「Youtube」で流れる「インフィード広告」のように、動画配信サービスなどで動画を使ってマーケティングを行うウェブ広告です。テキストや画像では伝わらない商品の魅力を引き出したいときに使われます。 ある食材宅配企業では、家族にスポットを当てて動画を複数作りました。複数の動画を家族というテーマでシチュエーションを変えて制作することで雰囲気を変え、幅広いターゲットユーザーに受ける動画広告に仕上げました。 またあるエネルギー会社では経営しているガソリンスタンドの洗車中に、提携先企業のコンビニなどに立ち寄ってもらえるような動画広告を制作しました。ポップなイラストで目を引きながら、動画時間を数十秒に押さえて離脱を防ぐ試みもされています。 長時間の動画広告は離脱率が高まるので、上記事例のように時間上手く調整しながら伝えたいことをまとめると効果的な動画広告になりやすいです。

SNS広告

引用:Cybozu公式サイト SNS広告は近年勢いの出てきたウェブ広告です。自社商品やサービスのコンバージョン獲得だけではなく、ブランディングによる認知度・信頼度向上にも使われています。 ある大手ITソリューション企業では、自社ITサービスの利用者数を増やすために「Facebook広告」を利用しました。すると無料トライアルへの申し込みが2倍、CPAが30%も改善されました。 またあるコスメ企業では、「Instagram広告」を使ってブランディングなどを行い、Instagramユーザーの認知度向上や購買意欲向上へつなげました。このように適切なSNSを使って広告を打てば、コンバージョンやブランディングの面でSNS広告は大きな効果を挙げられます。

コンテンツマーケティング広告

引用:freee公式サイト 企業が長期間集客を見込めるような自社ブログ記事などのコンテンツを使って、最終的にファンを獲得する手法を「コンテンツマーケティング」と呼びます。しかしコンテンツマーケティングは効果が出るのに時間がかかるのがネックです。そこでコンテンツマーケティングコンテンツの動線として広告を出稿して、効果が出る時間を短縮する方法もあります。 また他社がコンテンツマーケティングとして公開している記事内に、「ネイティブ広告」形式で広告を表示する手法もあります。こちらは他記事一覧に自社広告が違和感ないデザインで表示されるので、ユーザーに嫌がられない広告表示が可能です。 あるコスメ会社では、Yahooのネイティブアドサービスを利用して広告を出稿しました。するとLPへの流入数が1.5倍、CPCが2分の1~3分の1ほどになる結果が出ました。 またある会計サービス会社では、有料型ネイティブ広告に出稿。数十種類の広告に最適なキーワードを入れ込み、ターゲットユーザーに合わせた広告配信を可能にしました。 コンテンツマーケティングを広告出稿するのは、「どうしても短期でコンテンツマーケティング成果を出したい」という希望があるときにしましょう。またネイティブ広告はユーザーに嫌がられにくい分、表示されたウェブコンテンツテーマに沿う内容でないとやはり嫌われてしまいます。ぜひキーワード選定に力を身につけて、適切なコンテンツでネイティブ広告を出せるようになってください。

まとめ

今回はウェブ広告とは何か、そしてメリット・デメリットや実際の活用事例までご紹介してきました。 ウェブ広告と言っても、使えるツールにはいろいろあります。ピンポイントで集客したい場合はリスティング広告、ファン獲得やブランディング目的ならばSNS広告と、各ツールの特性を活かしながら戦略を立てられると、マーケティングも上手くいきます。 本記事の事例も参考にしながら、あなたの会社のウェブ広告運用を成功させてくださいね。

 プロフィール:businessofd

 ウェブ制作やウェブマーケター、ウェブライターとしても活躍。 新しいITニュースが出れば即ググって徹底的に調べるITオタクの一面も。 ずっと読まれる分かりやすい記事を希求し続けている。

ライタープロフィール

勝原 潤
勝原 潤株式会社ウィニングフィールド 代表取締役
富山県出身。通信機器の販売代理店~エンタメ・雑誌・広告業界~外資系広告代理店のデジタルマーケティング部を経て起業に至る。現在は中小企業・店舗、物販通販事業者、個人事業主を中心にWebの広告運用代行事業やWebコンサルティングとWebマーケター養成講座の開講、動画コンテンツ販売などを展開中。

<認定資格>
Yahoo!リスティング広告認定プロフェッショナル
Google Partner(Google AdWords 認定資格)
Googleインドアビューセールスパートナー

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